モウソウチク 〔孟宗竹〕

Phyllostachys pubescens Maz.ex Houz.de Le.(鈴木貞雄)
Phyllostachys heterocycala var. pubescens Muroi(室井綽)

我が国の三大有用竹の一つで、直径25cm、高さ25mにもなる日本で最大の竹。

しかし、日本原産ではなく、かつて中国から導入された外来種である。
もっともはっきりしているのは、元文元年(1736年)に琉球を通じて2株が
鹿児島の島津家二十一代吉貫公に贈られたのが栽培の始めとか。

若竹の巨稈の節部には白粉があり、稈の淡い緑とのコントラストが素晴らしい。

春、八百屋さんの軒先に並ぶ新鮮なタケノコは、春の味覚の王者。
京都を中心に、まさに集約的なタケノコ栽培法で知られる「京筍」を食卓にどうぞ!

竹材は、建築材や細工用材として用いられ、特に「京銘竹」で有名な図面角竹、
ゴマ竹などはこのモウソウチクから作られる。

近年、本種の用途が激減したことから、新建材や竹炭などへの活用に注目されてきた。

勇壮な姿から、庭園にも良く植えられている。
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